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全国制覇への道 ベンチの守り神が三つに!

3月下旬に東京大田スタジアムで開催される第47回日本少年野球春季全国大会。小学6年生にとっては、この大会のために努力してきたといっても過言ではない。すでに全国各地の支部予選で熱戦が繰り広げられている。全国大会の出場枠は、中等部で48チーム、小等部は16チームのみ。稲沢中央ボーイズ小等部は2年ぶりの出場を目指す。
シード枠にはいっている稲沢中央ボーイズは、満を持しての登場。対戦相手はここまで圧倒的な力で勝ちあがってきた強豪中京ボーイズさん。会場は、愛知県高校野球の聖地ともいえる名古屋市熱田球場。まさに舞台は完全に整っている。
少年野球は「勝つことが全てではない」といわれることもあるが、今回ばかりはそれは違う。なんとしても勝たねばならない。我々には勝たなければいけない理由があるのだ。今日のベンチには二つの守り神がある。一つは母たちの愛情がこもった千羽鶴。もう一つは病気療養中の神部代表が魂を込めて作製してくれた必勝折鶴だ。ベンチに代表の姿はないが、もちろんその魂はいつもどおり温かく子供たちを見守ってくれている。子供たちは代表を全国大会に連れていく、そして代表は全国大会のベンチから復帰してくれる、それが我々の固い約束だ。だからその約束を果たすために負けていいはずがない。
試合結果は、試合情報一覧の記載のとおり。詳細はそちらでご覧いただきたい。付け加えるならば、まさに神がかり的な現象はいくつも起きた。中京ボーイズさんの粘りは本当に立派だった。見事なダイビングキャッチやランニングキャッチを見せた中京ボーイズの5年生。そこにはお世話になった6年生を全国に連れて行くんだという鬼のような気迫さえ感じた。稲沢中央ボーイズも負けてはいない。大逆転サヨナラ負けのピンチを救ったのは、しっかりベースカバーにはいっていたライト琢磨の好返球と、その送球をミットにおさめてクロスプレーの末、サヨナラのランナー生還を阻止したキャッチャー由都であった。こんなところで終わりにしたくないという6年生の執念が延長戦への戦いに結びつけた。もしかするとベンチの二つの守り神が後押ししてくれたかもしれない。延長の末の勝利はまさに紙一重。わずかな差で、野球の神様が稲沢中央ボーイズの決勝進出を選択してくれた。
試合終了後、中京ボーイズさんから見事に彩られた千羽鶴が届けられた。「これを全国大会に連れて行ってほしい」という中京ボーイズさんの思いを稲沢中央ボーイズの子供たちはしっかりと感じとっただろう。次の決勝戦は、これでベンチの守り神が三つに増えた。これ以上ない勇気をまた与えてくれるだろう。
待ってろ東京大田スタジアム、もはや全国制覇の夢は稲沢中央ボーイズだけのものじゃない。3月4日、強豪春日井ボーイズさんとの決勝戦。野球の神様はまたもや試練を与えてくれるだろうが、最後にはきっとあの約束を果たせるだろう。そしてその瞬間・・・、きっと涙はとまらない・・・。

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